設備施工管理の求人の傾向と選び方|空調・衛生・電気の違いと求人票の読み方
「設備施工管理の求人を見ているけれど、年収の幅が広すぎて相場がつかめない」「空調と電気のどちらの求人に応募すればいいのか迷う」と感じている方は多いのではないでしょうか。設備施工管理の求人は、同じ職種名でも会社の種類や担当する工事、求められる資格によって条件が大きく変わります。
この記事では、ヨロズワークスに掲載している施工管理の求人データをもとに、設備施工管理の求人の今を数字で紹介します。そのうえで、求人票の読み方、空調・衛生と電気の求人の違い、未経験OKの求人の特徴、良い求人の見分け方と探し方まで、順番に解説します。
設備施工管理の求人は「経験と資格で条件が大きく変わる」
設備施工管理の求人は、施工管理の求人全体の2割強を占め、想定年収は下限の中央値が400万円、上限の中央値が700万円です。 一方で、未経験OKの求人は約3分の1と、施工管理全体よりやや少なめです。管工事施工管理技士や電気工事施工管理技士、現場代理人の経験を条件にする求人も多く、経験と資格があるかどうかで応募できる求人と年収の水準が変わります。
つまり、設備施工管理の求人を選ぶときは、求人の数の多さよりも「自分の経験と資格がどの求人に合うか」を見ることが大切です。この記事で紹介するデータは、2026年10月時点でヨロズワークスに掲載している施工管理の求人(1,426件)の求人票の記載を集計したものです。当サイトの掲載分であり、業界全体の数字ではない点にご注意ください。
設備施工管理の仕事内容そのものについては「設備施工管理とは?電気・空調・衛生設備の仕事内容と将来性」で詳しく解説しています。
設備施工管理の求人の今|当サイトの掲載データから
まずは、ヨロズワークスに掲載している設備施工管理の求人が、どのような条件になっているかを見てみましょう。ここでは、職種が「空調設備施工管理」と「電気設備施工管理」の求人を合わせて「設備施工管理」として集計しています。空調・給排水衛生設備の施工管理の求人は、主に「空調設備施工管理」の職種に含まれています。
| 項目 | 設備施工管理(空調+電気) | 空調設備施工管理 | 電気設備施工管理 | 施工管理全体 |
|---|---|---|---|---|
| 求人数 | 324件 | 130件 | 194件 | 1,426件 |
| 想定年収(下限〜上限の中央値) | 400万〜700万円 | 400万〜700万円 | 403万〜700万円 | 400万〜700万円 |
| 年間休日の中央値 | 121日 | 120日 | 121日 | 120日 |
| 休日が「土日祝休み」「土日休み」の求人 | 266件(約82%) | 97件(約75%) | 169件(約87%) | 1,139件(約80%) |
| 未経験OKの求人 | 107件(約33%) | 41件(約32%) | 66件(約34%) | 557件(約39%) |
| タイトルに「転勤なし」がある求人 | 43件(約13%) | 21件(約16%) | 22件(約11%) | 285件(約20%) |
求人数:施工管理の求人の2割強が設備
設備施工管理の求人は324件で、施工管理の求人全体(1,426件)の約23%にあたります。職種別に見ると、建築施工管理(589件)、土木施工管理(291件)に次いで、電気設備施工管理(194件)、空調設備施工管理(130件)の順に多くなっています。
想定年収:中央値で400万〜700万円、上限は幅が大きい
設備施工管理の求人の想定年収は、下限の中央値が400万円、上限の中央値が700万円で、施工管理全体と同じ水準でした。ただし、個々の求人では、下限の最も低いもので240万円、上限の最も高いもので2,000万円と、幅がとても大きくなっています。
上限が1,000万円を超える求人には、1級施工管理技士や監理技術者・現場代理人の経験を条件にするものや、管理職候補の求人が目立ちます。逆に、下限が300万円台の求人には、未経験者や若手を育てることを前提にしたものが多く見られます。
休日:年間休日の中央値は121日、約8割が土日休み
設備施工管理の求人の年間休日は、中央値が121日でした。休日欄が「土日祝休み」または「土日休み」の求人は266件で、約82%にあたります。職種別に見ると、電気設備施工管理では約87%、空調設備施工管理では約75%と、空調のほうが土日休みの割合がやや低くなっていました。
残りの求人には「週休2日(土日以外)」やシフト制などの書き方があり、平日に休む働き方も含まれます。また、土日休みの求人でも、引き渡し前の試運転や検査の時期、営業中の建物での改修工事では、土日や夜間に作業が入ることがあります。休日出勤があった場合の振替の扱いもあわせて確認しておくと安心です。
勤務地と業種:東京都が最も多く、6割近くがサブコン
勤務地を都道府県別に見ると、東京都(101件)が最も多く、神奈川県(46件)、大阪府(42件)、埼玉県(32件)、愛知県(28件)、千葉県(26件)、福岡県(22件)、茨城県(21件)と続きます。勤務地が複数の都道府県にまたがる求人もあるため、件数は目安としてご覧ください。
業種別では、設備・電気の専門工事会社(サブコン)が186件で約57%を占めています。次いで、建設(ゼネコン)・土木が34件、設備管理・メンテナンスが22件、プラント・エンジニアリングが17件でした。設備施工管理の求人の中心はサブコンですが、ゼネコンの設備部門や、建物の維持管理を行う会社の工事部門などにも求人があります。
設備施工管理の求人の種類
設備施工管理の求人は、「どんな会社で働くか」「どんな工事を担当するか」「どの雇用形態で働くか」の3つで分けると比べやすくなります。
会社の種類で分ける
最も多いのは、空調・衛生設備や電気設備の工事を専門に請け負うサブコンの求人です。ゼネコンなどの元請から設備工事を受注し、その分野の施工管理を担当します。会社の規模によって、大規模なビルや工場を担当する会社もあれば、地域のマンションや店舗、公共施設を中心にする会社もあります。サブコンで働くことの特徴や転職のパターンは「サブコンへの転職」で詳しく解説しています。
ゼネコンの設備部門では、建物全体の工事の中で設備の工程や品質を管理し、サブコンをまとめる立場になります。設備管理・メンテナンス会社では既存の建物の設備の改修や更新を、プラント・エンジニアリングの会社では工場などの設備工事を担当する求人が多く見られます。
新築か改修かで分ける
設備施工管理の求人は、新築の工事が中心か、改修・更新の工事が中心かでも働き方が変わります。新築では、建物の骨組みができる前から配管や配線の準備を進め、建築側と工程をすり合わせながら長い期間ひとつの現場に関わることが多くなります。
改修・更新の工事は、病院や商業施設、オフィスなど使われている建物で行うことが多く、工期が短い現場をいくつか並行して担当することがあります。利用者がいない時間帯に作業するため、夜間や休日の作業が発生しやすい点も知っておきましょう。
雇用形態で分ける
設備施工管理の求人は正社員が中心ですが、契約社員や派遣の求人もあります。当サイトの掲載求人には、1級管工事施工管理技士と現場代理人の経験を条件に、契約社員として年収700万円台からを提示しているものもあります。長く働いて資格や役職を積み上げたい場合は、昇給や賞与、退職金の仕組みが確認しやすい正社員の求人を中心に探すとよいでしょう。
求人票の読み方|設備施工管理で特に見たい5つの項目
ここでは設備施工管理の求人で特に差が出やすい5つの項目に絞って、読み方を解説します。求人票全般の見方は「施工管理の求人の探し方と選び方」もあわせてご覧ください。
想定年収の幅は「自分がどこに入るか」で読む
設備施工管理の求人には、「400万〜900万円」「364万〜1,500万円」のように、想定年収の幅が大きく書かれているものがあります。これは、未経験者から1級施工管理技士を持つベテランまで、幅広い層を1つの求人で募集しているためです。上限の金額は、その会社で経験と資格を積んだ人が到達しうる水準であり、入社時にその金額が提示されるとは限りません。
年収を見るときは、「自分の経験年数と資格なら、この幅のどのあたりになるか」を考えましょう。1級の資格や現場代理人の経験を求める求人は下限も高めのことが多く、未経験OKの求人は下限が低めになる傾向があります。わからない場合は、応募前や面接で「私の経験と資格なら、どのくらいの年収になりますか」と確認するのがおすすめです。
固定残業代は「時間数」と「繁忙期」をセットで見る
固定残業代(みなし残業)とは、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含めて支払う仕組みです。固定残業代のある求人では、金額と何時間分にあたるか、超えた分を追加で支払うことが求人票に書かれているかを確認しましょう。月給が高く見えても、固定残業代が多く含まれていれば、基本給は低くなります。
設備施工管理では、工事の終盤に試運転や検査、書類の作成が集中し、一時的に残業が増えやすい傾向があります。そのため、固定残業代の時間数と、月平均の残業時間の実績、繁忙期にどのくらい増えるかをセットで確認しましょう。なお、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、残業は原則として月45時間・年360時間までとなっています。
年間休日は日数と休みの形の両方を見る
当サイトの設備施工管理の求人では、年間休日の中央値は121日でした。120日以上かどうかは、ひとつの目安になります。ただし、同じ年間休日でも、毎週土日に休めるのか、平日に休むのかで生活のリズムは変わります。
たとえば、1級管工事施工管理技士を求める空調・衛生設備の求人の中にも、「週休2日(土日以外)」で年間休日105日のものもあれば、「土日祝休み」で年間休日125日のものもあります。工場や商業施設の改修を担当する会社では、建物が止まる土日に工事をするため、平日に休む形をとっていることがあります。休日の日数と形の両方を見て判断しましょう。
転勤・出張は「担当エリア」を確認する
求人タイトルに「転勤なし」と書かれていた設備施工管理の求人は、324件中43件(約13%)でした。施工管理全体(約20%)と比べると少なめですが、タイトルに書いていないだけで、本文に転勤がない旨を書いている求人も多くあります。タイトルだけで判断せず、勤務地や転勤の欄まで読むようにしましょう。
転勤がなくても、支店がカバーするエリアの現場に通ったり、大きな工事で遠方の現場に出張したりすることがあります。「現場は、ほぼ県内」のように担当エリアを書いている求人は、働き方をイメージしやすいと言えます。
資格要件の「必須」と「歓迎」の違いを理解する
求人票の応募資格には、「必須」と「歓迎(尚可)」の2種類があります。必須は、その条件を満たしていないと選考に進むのが難しい条件です。歓迎は、満たしていれば評価が上がる条件で、なくても応募できます。
当サイトの掲載求人で、応募資格の必須欄に管工事施工管理技士(1級か2級)の記載があった求人は85件で、そのうち51件が空調設備施工管理の求人でした。空調設備施工管理の求人130件の約4割にあたります。必須欄に1級管工事施工管理技士の記載があった求人は26件で、その想定年収は下限の中央値が464万円、上限の中央値が815万円と、設備施工管理全体(400万〜700万円)より高い水準でした。
必須欄の書き方にも違いがあります。1級管工事施工管理技士だけを挙げる求人もあれば、1級電気工事施工管理技士と1級管工事施工管理技士のどちらかでよいとする求人や、2級管工事施工管理技士か1級の受検資格があればよいとする求人もあります。必須の条件を1つ満たしていなくても、経験によっては相談に応じてもらえることがあるため、気になる求人は応募前に確認してみるとよいでしょう。
なお、資格を持っている場合は資格手当の金額も年収に関わります。当サイトの掲載求人で1級施工管理技士の資格手当の月額を金額で書いていた会社(62社)では、中央値は月2万円でした。資格手当の相場や確認するときの注意点は「1級管工事の資格手当」で詳しく解説しています。
空調・衛生と電気の求人の違い
同じ設備施工管理でも、空調・衛生(管工事)と電気では、求人の条件や求められる資格に違いがあります。当サイトの掲載データと求人票の記載から、主な違いをまとめました。
| 比べる点 | 空調・衛生設備施工管理 | 電気設備施工管理 |
|---|---|---|
| 求人数 | 130件 | 194件 |
| 想定年収(下限〜上限の中央値) | 400万〜700万円 | 403万〜700万円 |
| 想定年収の上限の最高値 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 土日祝休み・土日休みの求人 | 約75%(97件) | 約87%(169件) |
| 業種でサブコンの割合 | 約55%(72件) | 約59%(114件) |
| サブコン以外で多い業種 | 設備管理・メンテナンス、ゼネコン、プラント | ゼネコン、プラント、設備管理・メンテナンス、新エネルギー |
| 東京都の求人の割合 | 約35%(46件) | 約28%(55件) |
| 中心になる施工管理技士 | 管工事施工管理技士 | 電気工事施工管理技士 |
| あわせて役立つ資格の例 | 給水装置工事主任技術者、消防設備士、冷凍機械責任者 | 第一種・第二種電気工事士、消防設備士 |
空調・衛生(管工事)の求人の特徴
空調・衛生設備の施工管理は、空調(冷暖房)、換気・ダクト、給排水・給湯・衛生設備、ガス配管など、配管を中心とした工事を担当します。求人票では「空調設備」「衛生設備」「管工事」「機械設備」などの言葉で書かれることがあり、同じ仕事を指している場合も多いので、言葉の違いにとらわれずに仕事内容を読むことが大切です。
当サイトのデータでは、空調設備施工管理の求人は東京都の割合が約35%と、電気設備よりやや都市部に集まっていました。サブコン以外では設備管理・メンテナンス会社の求人が15件と比較的多く、既存の建物の改修や更新を担当する求人が目立ちます。土日休みの割合が電気設備より低いのも、建物が止まる休日に工事をする改修の仕事が含まれるためと考えられます。資格では管工事施工管理技士を必須欄に書く求人が多く、1級を持つ人は選べる求人の幅が広がります。
電気設備の求人の特徴
電気設備の施工管理は、受変電設備、照明、コンセント、幹線・配線、非常用電源、通信・防犯などの弱電設備の工事を担当します。当サイトのデータでは、電気設備施工管理の求人は194件と設備の中で最も多く、勤務地も東京都、大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県と広く分かれていました。
業種を見ると、サブコンが約59%を占めるほか、太陽光発電などの新エネルギー分野の会社の求人もあります。資格では、電気工事施工管理技士に加えて、電気工事の作業そのものに必要な第一種・第二種電気工事士を応募資格に挙げる求人がよく見られます。「若手の場合、第1種または第2種電気工事士の資格と実務(作業)経験でも相談可能」としている求人もあり、職人として電気工事をしてきた人が施工管理に移る道も開かれています。
空調と電気の両方に対応できる人の求人
求人の中には、1級電気工事施工管理技士と1級管工事施工管理技士のどちらかを条件にするものや、給排水衛生・空調換気・電気設備のいずれかの工事経験を求めるものもあります。ゼネコンの設備部門や発注者側の設備担当などでは、空調と電気をまとめて見る立場の求人が見られます。どちらか一方の経験がある人も、もう一方の資格を取ることで応募できる求人が広がります。
設備施工管理の求人例|当サイトの掲載求人から
実際にヨロズワークスに掲載している設備施工管理の求人から、経験者向けと未経験OKの求人を紹介します。掲載内容は2026年10月時点のもので、募集が終了している場合があります。
| 求人 | 想定年収 | ポイント |
|---|---|---|
| 【空調設備施工管理】年収1000万も可&残業代は全額支給!/大手直請け多数の老舗企業で安定して稼ぐ | 600万〜1000万円 | 東京都。1級・2級管工事施工管理技士と空調設備施工管理の経験(5年以上目安)を求める経験者向け。土日祝休み・年間休日125日 |
| 【空調・給排水衛生設備の施工管理(契約社員)】札幌|◇年収700万円~/転勤無/創業80年以上の安定経営◎ | 700万〜950万円 | 北海道。1級管工事施工管理技士と現場代理人経験が必須の契約社員。土日祝休み・年間休日127日 |
| 【電気施工管理】東京/売上規模増大/年休130日(土日祝)/賞与実績6ヶ月/資格手当など手当充実◎ | 400万〜1300万円 | 東京都。1級または2級電気工事施工管理技士が必須で、若手は電気工事士と実務経験でも相談可能 |
| 【管工事施工管理(未経験者)】働きやすい環境が最大の特徴/福利厚生に自信あり!/資格取得は会社が全額支援!/マイカー・社用車通勤OK! | 420万〜700万円 | 京都府。未経験OK。必須はPCの基本操作と普通自動車免許。資格取得の費用を会社が支援 |
| 【プロジェクトマネージャー】未経験OK/ダクト工事のプロジェクトマネージャー/賞与4ヶ月分/残業20時間以下/転勤なし | 368万〜800万円 | 東京都。未経験OKのダクト工事の施工管理。土日祝休み・年間休日129日 |
| 【現場代理人補助(東京支店)】未経験OK/昭和48年創業/転勤なし/再雇用制度あり | 350万〜800万円 | 東京都。未経験OKの電気設備の現場代理人補助。必須は普通自動車免許(AT限定不可)。年間休日126日 |
経験者向けの求人は、資格と経験の条件がはっきりしている分、想定年収の下限も高めです。未経験OKの求人は、下限が300万円台から400万円台のものが多い一方で、上限は700万〜800万円と、経験と資格を積んだ後の伸びしろが示されています。
未経験OKの設備施工管理求人の特徴
当サイトの設備施工管理の求人324件のうち、未経験OKの求人は107件(約33%)でした。施工管理全体(約39%)や建築施工管理(約42%)と比べると少なめで、設備施工管理は経験者を求める求人の割合がやや高い職種と言えます。それでも、3件に1件ほどは未経験から応募できる求人があります。
未経験OK求人でよく求められること
未経験OKの求人でも、何も条件がないわけではありません。当サイトの求人票では、普通自動車運転免許、パソコンの基本操作(入力やメール、表計算ソフト)を必須にしている求人がよく見られます。現場への移動に車を使うことが多く、施工管理は書類作成の仕事も多いためです。
電気設備の求人では、「第2種電気工事士をお持ちの方」のように、電気工事士の資格を条件にする未経験OKの求人もあります。電気工事士は施工管理の資格ではありませんが、電気の基礎知識がある証明として評価されます。また、「建築現場で働いた経験が3年以上」のように、職種は違っても建設現場の経験があれば応募できる求人もあります。
未経験OK求人での仕事の始め方
入社後は、先輩の現場について工事写真の撮影、書類の作成、資材の確認、職人さんとの連絡などの補助的な仕事から始めるのが一般的です。「現場代理人補助」といった名前の求人は、補助から段階的に育てることを前提にしている場合が多いです。未経験から施工管理を目指すときの全体の流れは「未経験から施工管理に転職できる?」でも解説しています。
未経験OK求人で確認したいポイント
未経験OKの求人を選ぶときは、年収の高さよりも、育ててもらえる環境があるかを重視することをおすすめします。具体的には、次のような点を求人票や面接で確認しましょう。
- 未経験で入社した社員が何人いて、どのくらいで現場を任されるようになったか
- 入社後の研修の内容と、先輩と同じ現場で学べるか
- 管工事施工管理技士・電気工事施工管理技士の受検費用や講習費の補助、合格時の手当があるか
- 1つの現場を何人で担当し、同時にいくつの現場を受け持つか
2024年度から施工管理技士の受検資格が見直され、第一次検定は2級なら受検年度末時点で17歳以上、1級なら19歳以上であれば、実務経験がなくても受検できるようになりました。入社後すぐに第一次検定の勉強を始められる会社を選べば、早い段階で技士補の称号を得て、キャリアの土台をつくることができます。詳しくは公式の受検の手引きで確認してください。
良い設備施工管理求人の見分け方とチェックリスト
ここでの「良い求人」とは、条件が良いだけでなく、入社後の働き方が求人票から具体的にイメージできる求人のことです。設備施工管理の求人を見比べるときのポイントを紹介します。
良い求人に共通する書き方
担当する建物の用途(マンション、オフィス、病院、工場、公共施設など)や工事の規模、新築か改修か、1つの現場の担当人数が書かれている求人は、仕事内容をイメージしやすく、入社後のギャップが少なくなりやすいと言えます。年収も、固定残業代の時間数、賞与の支給実績、資格手当の金額まで書かれている求人は比較がしやすくなります。
応募前のチェックリスト
設備施工管理の求人に応募する前に、次の項目を確認しておくと安心です。求人票に書かれていない項目は、応募前の問い合わせや面接で聞いてみましょう。
- 担当するのは空調・衛生か、電気か、両方か
- 新築と改修のどちらが中心か、建物の用途は何か
- 元請(発注者から直接受注)の工事か、ゼネコンからの下請の工事か
- 想定年収の幅のうち、自分の経験と資格ならどのあたりになるか
- 固定残業代の有無と時間数、超えた分の支払い、月平均の残業時間
- 年間休日の日数と、土日休みか平日休みか、休日出勤の振替の扱い
- 転勤の有無と、担当する現場のエリア、出張の可能性
- 応募資格の「必須」と「歓迎」がそれぞれ何か
- 資格手当の金額と、受検費用の補助や合格時の手当の有無
- 直行直帰や社用車の利用ができるか
注意して読みたい書き方
想定年収の幅が非常に大きい求人は、上限の金額だけを見て応募すると、提示額とのギャップを感じることがあります。どのような経験と資格の人がその金額に届いているのかを確認しましょう。
また、求人のタイトルに「経験者歓迎」とあっても、必須欄では1級施工管理技士や現場代理人の経験を求めている場合があります。反対に、タイトルで管工事施工管理技士を歓迎していても、必須欄は施工管理の経験だけという求人もあります。タイトルの印象だけで判断せず、応募資格の欄まで読むことが大切です。
設備施工管理の求人の探し方
最後に、設備施工管理の求人を効率よく探す方法を紹介します。
職種と条件で絞り込む
求人サイトで探すときは、「設備施工管理」とひとまとめに探すよりも、空調設備と電気設備のどちらを探すのかを決めてから絞り込むと、比べやすくなります。ヨロズワークスでは、空調設備施工管理の求人と電気設備施工管理の求人をそれぞれ一覧で見ることができます。
職種を決めたら、勤務地、想定年収、未経験OKかどうかなどの条件を組み合わせて候補を絞りましょう。未経験の方は未経験OKの施工管理求人から探すのもひとつの方法です。気になる求人はいくつか保存しておき、先ほどのチェックリストに沿って見比べると、自分に合う求人を選びやすくなります。
キーワードの違いに注意する
設備施工管理の求人は、会社によって呼び方が違います。空調・衛生なら「管工事施工管理」「機械設備施工管理」「空調衛生設備」、電気なら「電気工事施工管理」「電設」「電気設備現場管理」などの言葉が使われます。1つのキーワードだけで探すと、条件に合う求人を見落とすことがあるため、いくつかの言葉で検索してみましょう。
転職エージェントに相談する
担当する現場の具体例や残業・休日出勤の実態、自分の経験と資格で想定年収のどのあたりになりそうかなど、求人票だけではわからない情報は、転職エージェントを通じて確認できる場合があります。施工管理に特化したエージェントなら、空調・衛生と電気の違いや資格の評価のされ方も相談しやすくなります。エージェントの選び方は「施工管理の転職エージェントの選び方」も参考にしてください。
設備施工管理の求人についてよくある質問
Q. 設備施工管理の求人の年収はどのくらいですか?
2026年10月時点でヨロズワークスに掲載している設備施工管理の求人(324件)では、想定年収の下限の中央値が400万円、上限の中央値が700万円でした。ただし、未経験OKの求人から1級施工管理技士を求める求人まで幅があり、応募資格の必須欄に1級管工事施工管理技士がある求人では、下限464万円・上限815万円(いずれも中央値)と高めでした。当サイトの掲載分の集計であり、業界全体の数字ではありません。
Q. 空調と電気では、どちらの求人に応募するのがよいですか?
これまでの経験や持っている資格に近い分野を選ぶと、評価されやすくなります。配管や空調の工事の経験がある方は空調・衛生、電気工事士の資格や電気工事の経験がある方は電気設備の求人が候補になります。未経験の方は、仕事内容を読み比べて興味を持てる分野を選ぶとよいでしょう。
Q. 資格がなくても設備施工管理の求人に応募できますか?
応募できます。当サイトの設備施工管理の求人のうち、約3分の1は未経験OKの求人でした。ただし、応募資格の必須欄に施工管理技士や電気工事士を書いている求人もあるため、応募前に必須欄を確認しましょう。入社後に資格取得を支援してくれる会社を選ぶと、働きながら資格を目指しやすくなります。
Q. 設備施工管理で土日休みの求人はありますか?
あります。当サイトの設備施工管理の求人では、休日欄が「土日祝休み」または「土日休み」の求人が約82%でした。ただし、空調設備施工管理では約75%とやや低く、改修工事や工場・商業施設の工事を中心にする会社では平日に休む形をとる場合もあります。年間休日の日数と、休日出勤の振替の扱いもあわせて確認しましょう。
Q. 転勤なしの設備施工管理の求人はありますか?
あります。当サイトでは、求人タイトルに「転勤なし」と書かれた設備施工管理の求人が43件ありました。タイトルに書いていなくても、本文で転勤がないことを示している求人もあります。転勤がなくても担当する現場が遠い場合があるため、担当エリアや直行直帰の可否も確認しておきましょう。
Q. 未経験から設備施工管理になるなら、空調と電気のどちらが入りやすいですか?
当サイトのデータでは、未経験OKの求人の割合は空調設備施工管理が約32%、電気設備施工管理が約34%で、大きな差はありませんでした。電気設備の求人では第二種電気工事士を持っていると応募できる求人が広がるため、電気に興味がある方は資格の勉強から始めるのもひとつの方法です。どちらを選ぶ場合も、研修や資格取得支援の内容を重視しましょう。
まとめ:設備施工管理の求人は「必須条件」と「働き方の具体性」で選ぶ
2026年10月時点でヨロズワークスに掲載している施工管理の求人のうち、設備施工管理(空調・電気)は324件で、全体の2割強を占めています。想定年収は下限の中央値が400万円・上限の中央値が700万円、年間休日の中央値は121日で、6割近くがサブコンの求人でした。未経験OKの求人は約3分の1と施工管理全体よりやや少なく、資格と経験によって選べる求人と年収の水準が変わるのが特徴です。
求人を選ぶときは、想定年収の幅のどこに自分が入るか、固定残業代と繁忙期の残業、年間休日と休みの形、転勤と担当エリア、資格要件の「必須」と「歓迎」を確認しましょう。空調・衛生と電気では求められる資格や求人の傾向が違うため、自分の経験と興味に合う分野から探すことも大切です。
ヨロズワークスでは、空調・衛生設備や電気設備の施工管理の求人を、勤務地や年収などの条件から探せます。まずは設備施工管理の求人を探すところから始めてみてください。求人票だけではわからない働き方を知りたい方や、自分の経験でどの求人を狙えるか相談したい方は、無料で転職相談をすることもできますので、お気軽にご相談ください。