1級管工事施工管理技士の年収は?求人データで見る相場と年収を上げる方法
「1級管工事施工管理技士を取ったら、年収はどのくらいになるのだろう」「今の給料は、資格に見合っているのだろうか」。空調や給排水などの設備工事に携わる方にとって、1級を取った後の年収は気になるテーマです。
この記事では、ヨロズワークスに掲載している施工管理の求人を集計したデータをもとに、1級管工事施工管理技士の年収の目安を紹介します。あわせて、年収が決まる要素、1級を持つと年収が上がりやすい理由、年収をさらに上げるための方法も解説します。資格取得を目指している方や、今の待遇を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。
1級管工事施工管理技士の年収の目安は「464万〜815万円」
当サイトの求人データでは、応募資格(必須)に1級管工事施工管理技士を挙げている求人の想定年収は、下限の中央値が464万円、上限の中央値が815万円でした。 2026年10月時点でヨロズワークスに掲載している施工管理の求人(1,426件)の求人票の記載を集計したところ、1級管工事施工管理技士を必須とする求人は26件ありました。この26件の想定年収を並べたときの「真ん中の値」が、およそ460万〜820万円という結果です。
なお、この数字はあくまで当サイトに掲載している求人の集計で、業界全体の平均年収を示すものではありません。それでも、実際に企業が「1級管工事を持つ人にいくら払うつもりがあるか」を求人票から読み取れるため、相場観をつかむ手がかりになります。
想定年収の「下限」と「上限」の読み方
求人票の想定年収は、「450万〜800万円」のように幅で書かれるのが一般的です。下限は、経験が浅めの人や役職のない人を採用するときの目安、上限は、経験が豊富で現場の責任者や管理職を任せられる人を採用するときの目安と考えるとわかりやすいでしょう。
実際に提示される金額は、これまでの経験、担当してきた工事の規模、前職の年収などによって、この幅の中で決まります。1級を持っているだけで上限の金額になるわけではなく、経験や役割と組み合わさって年収が決まると考えておくと現実的です。
求人によって360万円から1,200万円まで幅がある
1級管工事施工管理技士を必須とする26件のうち、想定年収の下限がいちばん低い求人は360万円、上限がいちばん高い求人は1,200万円でした。同じ資格を条件にしていても、会社の種類や担当する工事、任せる役職によって、提示される年収には大きな幅があることがわかります。
資格の条件別に見る想定年収(当サイトのデータ)
1級管工事施工管理技士の年収が、ほかの求人と比べてどのくらいの水準なのかを見てみましょう。当サイトの施工管理求人を、管工事や資格の条件ごとに分けて集計したのが次の表です。
| 求人の条件 | 件数 | 想定年収(下限の中央値〜上限の中央値) | 下限の最小〜上限の最大 |
|---|---|---|---|
| 施工管理の求人全体 | 1,426件 | 400万〜700万円 | 228万〜2,000万円 |
| 求人票のどこかに「管工事」とある | 133件 | 400万〜700万円 | 270万〜1,200万円 |
| 求人票に「1級管工事」とある | 37件 | 450万〜800万円 | 360万〜1,200万円 |
| 必須条件に管工事施工管理技士(1級か2級)がある | 85件 | 450万〜800万円 | 280万〜1,200万円 |
| 必須条件に1級管工事施工管理技士がある | 26件 | 464万〜815万円 | 360万〜1,200万円 |
出典:2026年10月時点でヨロズワークスに掲載している施工管理の求人(1,426件)の求人票の記載を集計
1級を必須にする求人ほど、年収の中央値が高い
施工管理の求人全体では、想定年収の中央値は400万〜700万円でした。これに対して、1級管工事施工管理技士を必須とする求人は464万〜815万円で、下限で64万円、上限で115万円高い水準です。
「管工事」という言葉があるだけの求人では全体と同じ水準ですが、資格を条件に加えた求人になると中央値が上がり、1級を必須にした求人でもっとも高くなっています。もちろん、1級を必須とする求人は経験年数も求めることが多いため、資格だけの差とは言い切れません。ただ、資格と経験を備えた人には、それだけ高い年収を提示する会社が多いことは読み取れます。
未経験から応募できる求人はほとんどない
施工管理の求人全体では、1,426件のうち557件が未経験から応募できる求人でした。一方、1級管工事施工管理技士を必須とする26件のうち、未経験可とされていたのは3件だけです。
1級を条件にする求人の多くは、即戦力として現場を任せたい会社が出していると考えられます。採用の時点で一定の経験と資格がそろっている分、年収の下限も高めに設定されているのでしょう。なお、26件の年間休日の中央値は120日で、施工管理の求人全体と同じでした。
職種・業種別に見ると管工事の年収はどうか
次に、資格の条件ではなく、職種や業種で分けた場合の想定年収を見てみます。空調設備施工管理は、管工事施工管理技士がもっとも活かせる職種です。
| 職種・業種 | 件数 | 想定年収(下限の中央値〜上限の中央値) |
|---|---|---|
| 空調設備施工管理 | 130件 | 400万〜700万円 |
| 電気設備施工管理 | 194件 | 403万〜700万円 |
| 建築施工管理 | 589件 | 400万〜700万円 |
| 土木施工管理 | 291件 | 400万〜650万円 |
| プラント施工管理 | 66件 | 398万〜600万円 |
| 業種が設備・電気(サブコン) | 227件 | 400万〜650万円 |
| 業種が建設(ゼネコン)・土木 | 588件 | 414万〜700万円 |
出典:2026年10月時点でヨロズワークスに掲載している施工管理の求人(1,426件)の求人票の記載を集計
職種の違いより「資格の条件」の違いが大きい
表を見ると、空調設備施工管理の中央値は400万〜700万円で、建築施工管理や電気設備施工管理とほぼ同じ水準です。上限の中央値で比べても、職種ごとの差は600万〜700万円の間に収まっています。
一方で、先ほどの表のように、1級管工事施工管理技士を必須にした求人は464万〜815万円でした。つまり、当サイトのデータでは、「どの職種か」よりも「どの資格を条件にしているか」のほうが年収の水準に表れやすいということです。空調・衛生設備の分野で年収を上げたい方にとって、1級は大きな意味を持つ資格だといえます。
未経験可の求人が年収の中央値を押し下げている面も
空調設備施工管理の130件のうち、41件は未経験から応募できる求人でした。職種全体の中央値には、こうした入門的な求人の年収も含まれています。
そのため、すでに管工事の経験がある方が自分の年収と比べるときは、職種全体の数字よりも、資格を条件にした求人の数字を参考にするほうが実態に近いでしょう。
当サイトに掲載中の1級管工事施工管理技士の求人例
実際に、1級管工事施工管理技士を応募資格に挙げている求人の一部を紹介します。いずれも2026年10月時点で掲載している求人で、掲載内容は変わることがあります。
| 求人 | 想定年収 | ポイント |
|---|---|---|
| 【空調設備施工管理】年収1000万も可&残業代は全額支給!/大手直請け多数の老舗企業で安定して稼ぐ | 600万〜1,000万円 | 東京都。資格欄に1級・2級管工事施工管理技士、空調設備施工管理の経験5年以上が目安。年間休日125日 |
| 【空調・給排水衛生設備の施工管理(契約社員)】札幌|◇年収700万円~/転勤無/創業80年以上の安定経営◎ | 700万〜950万円 | 北海道。1級管工事施工管理技士と現場代理人の経験が必須。契約社員。年間休日127日 |
| 【管工事施工管理(経験者)】“水と空気”のプロフェッショナル集団/働きやすい環境作りに自信あり/出張転勤なし/マイカー・社用車通勤OK!/資格取得は会社が全額支援! | 700万〜900万円 | 京都府。1級管工事施工管理技士が必須。年間休日111日 |
| 【名古屋】設備施工管理 ※土日休み/中途入社者多数活躍中/東証プライム上場/残業削減取り組み中 | 550万〜850万円 | 愛知県。1級電気工事か1級管工事のいずれかと、設備業務の経験5年以上が必須。年間休日124日 |
| 【設備施工管理】新大阪/転勤なし◆50代活躍中!◆明治40年創業/年休125日/無借金経営/残業少なめ | 477万〜830万円 | 大阪府。1級管工事施工管理技士に加え、図面作成・積算から施工まで1人で完結できる経験が必須 |
| 【1級管工事施工管理技士】宮城県仙台市/現場は、ほぼ県内 | 500万〜700万円 | 宮城県。1級管工事施工管理技士と、空調・給排水工事の施工管理経験が必須。年間休日120日 |
求人例からわかること
6件を見ると、大都市圏だけでなく、札幌や京都、仙台などでも1級管工事施工管理技士を求める求人があり、下限が700万円台の求人も見られます。地方でも、1級を持つ人は限られているため、条件を上げて採用したい会社があることがうかがえます。
また、必須条件には資格だけでなく、「現場代理人の経験」「経験5年以上」「積算から施工まで1人で完結できる」など、具体的な経験が添えられていることが多くあります。年収の上限に近い金額を目指すなら、資格に加えて、どのような工事をどこまで任されてきたかを説明できることが大切です。
1級管工事施工管理技士の年収が決まる5つの要素
同じ1級管工事施工管理技士でも、年収には大きな差があります。その差を生む主な要素を5つ紹介します。施工管理全般の年収の決まり方は「施工管理の年収を上げるには?」でも解説しています。
会社の種類と規模
管工事の施工管理として働く会社には、空調・衛生設備を専門に請け負うサブコン(専門工事会社)、ゼネコン(総合建設会社)の設備部門、プラント・エンジニアリング会社、設備管理会社の工事部門などがあります。当サイトで1級管工事施工管理技士を必須とする26件のうち、13件は業種が設備・電気(サブコン)の会社で、半数を占めていました。
会社の規模が大きく、大型の建物の設備工事を元請や一次下請として受ける会社ほど、年収の水準は高くなる傾向があります。一方、地域に根ざした中小の設備会社でも、1級の技術者が少ない会社では高い条件を提示することがあります。
担当する工事の種類と規模
新築か改修か、オフィスビル・病院・工場・マンションなど建物の用途は何か、工事の規模はどのくらいかによっても、年収は変わります。大規模な建物の空調・衛生設備や、クリーンルーム、大型の冷凍冷蔵設備など、高い技術が求められる工事を担える人は評価されやすくなります。
管工事の範囲は、空調(冷暖房)、換気・ダクト、給排水・給湯・衛生設備、ガス配管、浄化槽、冷凍冷蔵設備など幅広くあります。どの分野をどの規模で経験してきたかは、年収交渉の材料になります。
監理技術者として配置できるか
1級管工事施工管理技士の年収を大きく左右するのが、監理技術者として現場に配置できるかどうかです。監理技術者が必要な規模の工事は、会社にとって売上の大きい工事でもあります。そうした現場の責任者を任せられる人には、高い年収を提示する会社が多くなります。
監理技術者として配置されるには、1級の資格に加えて、監理技術者資格者証の交付を受け、監理技術者講習を受講しておく必要があります。資格を持っているだけの状態より、すぐに監理技術者として配置できる状態のほうが評価されやすいでしょう。
働く地域
当サイトで1級管工事施工管理技士を必須とする26件を地域別に見ると、東京都が11件ともっとも多く、大阪府・神奈川県が各3件、京都府が2件、ほかは北海道、宮城県、愛知県、兵庫県、島根県、福岡県などに分かれていました。大型の建物が多い大都市圏は求人数も多く、年収の上限も高めになりやすい傾向があります。
ただし、先ほどの求人例のように、地方でも高い条件の求人はあります。地域の中で1級を持つ技術者が少ない場合は、大都市圏と遜色ない年収が提示されることもあります。
役職と担う役割
担当者として現場を回す立場から、現場代理人や所長、工事課長、工事部長と役職が上がるにつれて、年収も上がっていきます。当サイトには、空調・衛生設備工事の工事部長クラスの求人で、想定年収が900万〜1,200万円のものもありました。
役職者の求人では、複数の現場を統括した経験や、部下の育成、協力会社の管理といったマネジメントの経験が求められます。現場での経験に加えて、組織を動かした経験が年収の上限を引き上げるといえます。
1級を持つと年収が上がりやすい理由
なぜ1級管工事施工管理技士を持つ人には、高い年収が提示されやすいのでしょうか。背景には、建設業法や公共工事の制度があります。1級施工管理技士全般のメリットは「1級施工管理技士とは?」でも紹介しています。
管工事業は「指定建設業」で、1級資格者が欠かせない
管工事業は、建設業法の「指定建設業」に指定されている7つの業種(土木一式・建築一式・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)の1つです。指定建設業で特定建設業の許可を取るには、営業所ごとに置く専任の技術者(2024年の改正後は「営業所技術者等」、特定建設業では「特定営業所技術者」と呼びます)や、現場の監理技術者に、1級施工管理技士などの1級資格者(または国土交通大臣の特別認定者)が必要です。
つまり、管工事で大きな工事を元請として受けたい会社にとって、1級管工事施工管理技士は事業を続けるために欠かせない存在です。会社の事業そのものを支える資格であることが、年収の水準に表れていると考えられます。
監理技術者になれるのは1級の資格者
元請として受けた工事で、下請契約の総額が一定額以上になる場合は、主任技術者ではなく監理技術者を置く必要があります。2025年2月以降、この金額は5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)です。
管工事のような指定建設業では、実務経験だけでは監理技術者になれず、1級の資格などが必要です。経験豊富なベテランでも、1級がなければ大きな工事の監理技術者は務められません。この点が、1級を持つ人の評価を大きく引き上げています。
経営事項審査で会社の評点を上げる
公共工事の入札に参加する会社は、経営事項審査(経審)という評価を受けます。経審の技術職員の評価では、1級施工管理技士は5点(監理技術者資格者証を持ち、監理技術者講習を受けていれば6点)、2級は2点です。
1級の技術者が1人増えると、会社の評点が上がり、公共工事を受注しやすくなります。そのため、公共工事を手がける設備会社では、1級の技術者を手厚い条件で迎えたり、社員の1級取得を後押ししたりする傾向があります。
1級管工事の監理技術者は多くない
一般財団法人建設業技術者センターの公表値によると、2026年8月末時点で、1級管工事施工管理技士で監理技術者資格者証を持つ人は110,969人でした。ほかの1級資格と比べると、次のとおりです。
| 資格 | 監理技術者資格者証を持つ人 |
|---|---|
| 1級土木施工管理技士 | 312,127人 |
| 1級建築施工管理技士 | 169,454人 |
| 1級電気工事施工管理技士 | 126,013人 |
| 1級管工事施工管理技士 | 110,969人 |
出典:一般財団法人建設業技術者センターの公表値(令和8年=2026年8月末時点)。複数の資格を持つ人は資格ごとに重複して数えています
資格者証を取っていない人もいるため、資格を持つ人の総数はこれより多いと考えられます。それでも、ほとんどの建物に空調・給排水の設備があることを考えると、1級管工事の監理技術者は需要に対して多いとはいえず、これも年収が上がりやすい理由の1つです。
資格手当は月2万円前後が目安
1級を取ると、資格手当という形で毎月の給与に上乗せされることが多くあります。当サイトの掲載求人のうち、1級施工管理技士(種目を問わない)の資格手当の月額を金額で明記していた62社を集計したところ、中央値は月2万円でした。求人票の記載から機械的に抽出した値なので目安ですが、年額に直すと24万円ほどです。
1級管工事に関する記載では、ある空調・衛生設備の会社の求人で、1級管工事施工管理技士は月15,000円、2級は月7,000円、1級技士補は月3,000円と、資格の段階ごとに手当額を分けている例がありました。手当の分布や、2級・技士補との違い、求人票での確認の仕方は「1級管工事の資格手当はいくら?」で詳しく解説しています。
資格手当は年収の一部にすぎず、1級を持つことの影響は、基本給や役職、担当できる工事の規模など、より大きな部分に表れます。手当の金額だけでなく、年収全体で比べることが大切です。
1級管工事施工管理技士が年収をさらに上げる方法
1級を取った後、さらに年収を上げるためには、どのような方法があるのでしょうか。代表的な4つの方法を紹介します。
監理技術者として配置できる状態を整える
まずは、監理技術者資格者証の交付を受け、監理技術者講習を受講しておきましょう。すぐに監理技術者として現場に配置できる状態は、社内での評価にも、転職での評価にもつながります。経審でも6点として評価されるため、会社にとっての価値も高まります。
また、1級技士補を監理技術者補佐として置いた現場では、監理技術者が2つの現場を兼務できる「特例監理技術者」という仕組みもあります。複数の現場をまとめて見られる人材は、会社からの評価が高くなりやすいでしょう。
資格を組み合わせて専門性を広げる
1級管工事施工管理技士と相性のよい資格を組み合わせると、担当できる業務の幅が広がり、年収アップにつながりやすくなります。
- 建築設備士:建築設備の設計・工事監理について、建築士に助言できる資格。設計寄りの仕事にも強くなる
- 給水装置工事主任技術者:給水装置工事の主任技術者になれる資格。給排水衛生設備の分野で役立つ
- 消防設備士:スプリンクラーや消火栓など消防用設備の工事・点検に必要な資格
- 冷凍機械責任者:冷凍設備の保安に関わる資格。大型の冷凍冷蔵設備や空調設備の工事で評価される
- 電気工事施工管理技士(2級・1級):電気設備まで含めて設備工事全体を見られるようになる
- 建築設備検査員:建築設備の定期検査に関わる資格。改修や維持管理の分野にも活かせる
特に、1級管工事と1級電気工事の両方を持つと、空調・衛生と電気の両方で監理技術者になれます。当サイトの求人例にも、1級電気工事か1級管工事のどちらかを必須とする設備施工管理の求人があり、設備全般を扱える人材は幅広い求人の対象になります。
役職とマネジメントの経験を積む
年収の上限を引き上げるには、現場の責任者や管理職としての経験が欠かせません。所長として複数の協力会社をまとめた経験、後輩や部下を育てた経験、工事の利益を管理した経験などは、役職者の求人で重視されます。
今の会社で役職に就く道が見えにくい場合は、社内でどのような経験を積めば昇格できるのかを上司に確認してみるのもよいでしょう。評価の基準がわかれば、何を伸ばせばよいかが明確になります。
1級を正当に評価する会社に転職する
同じ1級管工事施工管理技士でも、会社によって提示される年収には大きな差があります。今の会社で資格や経験が年収に反映されていないと感じる場合は、転職によって条件が上がる可能性があります。
特に、監理技術者を必要とする大型の工事を多く手がける会社や、公共工事で経審の評点を重視する会社、1級の技術者が不足している地域の会社などでは、1級を持つ人を高く評価する傾向があります。転職先の種類や進め方は「管工事施工管理の転職ガイド」で詳しく紹介しています。
求人票で年収を比べるときの注意点
1級管工事施工管理技士の求人を比べるときは、想定年収の数字だけで判断せず、次の点もあわせて確認しましょう。
- 想定年収の幅:「500万〜1,200万円」のように幅が広い求人は、自分の経験だとどのあたりになるのかを面接などで確認する
- 固定残業代の有無:想定年収に一定時間分の残業代が含まれている場合、基本給がいくらなのかを確認する
- 賞与の扱い:想定年収に賞与が含まれているか、実績ベースか、業績によって変動するかを確認する
- 雇用形態:契約社員の求人は年収が高めでも、契約期間や更新の条件を確認する
- 年間休日と残業時間:年収が高くても休日が少ない、残業が多いなど、働き方とのバランスを見る
建設業でも、2024年4月から時間外労働の上限規制(原則月45時間・年360時間、特別条項でも年720時間以内など)が適用されています。残業代で年収を押し上げていた働き方は見直しが進んでいるため、基本給や賞与、手当がどのように決まっているかを見ておくことが、これまで以上に大切になっています。
まだ1級を持っていない人が年収を上げるには
これから1級を目指す方にとっても、資格の段階ごとに年収を上げる道はあります。当サイトでは、必須条件に管工事施工管理技士(1級か2級)を挙げている求人が85件あり、想定年収の中央値は450万〜800万円でした。2級を持っているだけでも、応募できる求人と年収の水準は広がります。
2024年度からは受検資格が見直され、1級の第一次検定は、受検年度末時点で19歳以上であれば学歴や実務経験がなくても受検できるようになりました。第一次検定に合格すると「1級技士補」となり、監理技術者補佐として現場に配置されることもできます。
1級の第二次検定は、1級第一次検定合格後の実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含む場合は3年以上)や、監理技術者補佐としての実務経験1年以上などで受検できます。2028年度までは旧受検資格でも受検できる経過措置もあるため、詳しくは公式の受検の手引きで確認してください。1級管工事施工管理技術検定の実施機関は一般財団法人全国建設研修センターで、第一次検定・第二次検定とも年1回行われます。試験の日程や合格率は年度によって変わるため、公式サイトで最新の情報を確認しましょう。
1級管工事施工管理技士の年収についてよくある質問
Q. 1級管工事施工管理技士の年収はどのくらいですか?
当サイトに掲載している施工管理の求人のうち、1級管工事施工管理技士を必須とする26件の想定年収は、下限の中央値が464万円、上限の中央値が815万円でした。ただし、求人によって360万円から1,200万円までの幅があり、経験や役職、会社の種類によって大きく変わります。
Q. 1級を取ると年収はどのくらい上がりますか?
会社によって異なるため、一律にいくらとはいえません。当サイトのデータでは、施工管理の求人全体の中央値が400万〜700万円なのに対し、1級管工事を必須とする求人は464万〜815万円で、下限で64万円、上限で115万円高い水準でした。資格手当だけでなく、昇格や担当する工事の規模の変化を通じて年収に反映されることが多くあります。
Q. 2級管工事施工管理技士との違いは何ですか?
2級は主任技術者になれる資格で、1級は監理技術者と主任技術者の両方になれる資格です。管工事は指定建設業のため、下請契約の総額が一定額以上になる大きな工事で監理技術者を務めるには、1級などの資格が必要です。経審の評価でも、2級は2点、1級は5点(条件を満たせば6点)と差があります。
Q. 1級管工事施工管理技士で年収1,000万円は目指せますか?
当サイトの求人にも、1級管工事施工管理技士を必須とし、想定年収の上限が1,000万円以上の求人があります。ただし、こうした金額は、大規模な工事の監理技術者や所長、工事部長などの役職者を想定していることが多く、資格に加えて豊富な経験とマネジメントの実績が求められます。
Q. 地方で働くと年収は下がりますか?
求人の数は大都市圏に多く、年収の上限も高めになりやすい傾向があります。一方で、当サイトの求人例のように、札幌や京都、仙台などでも1級管工事施工管理技士を求める求人があり、地域によっては1級を持つ人を高い条件で迎える会社もあります。地元で働きたい方も、地域の求人を比べてみる価値はあります。
Q. 1級管工事の資格があれば、管工事の経験が少なくても高年収の求人に応募できますか?
1級を必須とする求人の多くは、資格とあわせて空調・給排水工事の施工管理経験や現場代理人の経験を求めています。当サイトでも、1級管工事を必須とする26件のうち、未経験可の求人は3件でした。経験が少ない場合は、まず経験を積める環境を選び、段階的に年収を上げていく考え方が現実的です。
Q. 監理技術者資格者証は取っておいたほうがいいですか?
1級を活かして年収を上げたいなら、取っておくことをおすすめします。資格者証を持ち、監理技術者講習を受けていれば、すぐに監理技術者として現場に配置できるため、社内でも転職でも評価されやすくなります。経審でも、1級の5点が6点として評価され、会社にとっての価値が高まります。
まとめ:1級管工事施工管理技士は年収を上げやすい資格。経験と組み合わせて活かそう
当サイトの求人データでは、1級管工事施工管理技士を必須とする求人の想定年収は、中央値で464万〜815万円でした。施工管理の求人全体と比べて高い水準で、職種の違いよりも資格の条件の違いのほうが、年収に表れやすい結果となっています。
1級が評価される背景には、管工事業が指定建設業であること、監理技術者になれるのが1級の資格者であること、経審で会社の評点を上げることがあります。年収をさらに上げるには、監理技術者として配置できる状態を整え、資格の組み合わせや役職の経験を重ね、自分を正当に評価してくれる会社を選ぶことが大切です。
ヨロズワークスでは、管工事・設備工事を含む施工管理職に特化した求人を掲載しています。施工管理の求人を探すことも、無料で転職相談をすることもできます。今の年収が資格や経験に見合っているか知りたい方や、1級を活かせる職場を探したい方は、お気軽にご相談ください。